毎回、注目のデザイン書籍や写真集、おすすめの本を紹介します。
今回は献本していただきました、「ゲームデザイナーのための空間設計 – 歴史的建造物から学ぶレベルデザイン」です。
レベルデザイナーから見た、名作ゲーム136点と名建築57点となっており、空間作成のヒントがそれらの例を用いながら細かく紹介されています。今回はグラフィック・WEBデザイナーの視点で読んだ感想をまとめたいと思います。
詳しくは以下
レベルデザインとはゲーム開発に置いて、ゲーム中のマップやエリアなどの空間や環境、難易度などを設計する作業の事。今回の書籍では、言葉だけでは難しいレベルデザインについて、現実世界の歴史的建造物や誰しもが知っている有名ゲームの一コマから、レベルデザインについて学べる書籍となっています。
普段は、グラフィックデザイン・WEBデザインに従事しているのですが、ゲームを創っていくということを実務としては行ったことが無いため、まったくイメージができませんでしたが、「ゲームデザイナーのための空間設計 – 歴史的建造物から学ぶレベルデザイン」では、ユーザーの行動レベルまで落とし込まれたラフがいくつもあり、ゲームもこういった細かい設計有りきで進んでいくのだなと勉強になりました。WEBサイトよりも細かい行動デザインが要求されるため、ラフの違い、考え方の違いも面白く、WEBデザインなどギミックがあるものに関しては応用できるのではというところも多数ありました。
最も関心したのは、空間や絵柄などにもリズムがあり、その繰り返しで、認知を促し空間に引き込みやすくするという部分。これはWEBデザインなどにおいても効果的な考え方であると同時に実践的な内容だなと思いました。さらに音楽についても同時に詳しく述べられており、ゲームデザイナー以外のデザイナーの方でも関心させられる部分があるのではないかと思います。
どちらかというと、いつも紹介している書籍よりも、より学術的で直感的に見るのではなくて、しっかりと読んでいくような本となっています。デザインについてもっと深く考えたい、違う角度でデザインについてじっくり考えたいという方には面白い書籍だと思います。
書籍は下記サイト、またはAmazonにて購入可能です。